今日もスクラブで

カナダで過ごす私の日々。

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but she is dead

私の勤務時間開始5分前、入所者HKさんが息をひきとりました。HKさんの家族は葬儀のアレンジをしていませんでした。 入所者さんの中には、入所した時点で葬儀会社もすでに選択され、施設に葬儀会社名、電話番号を残したりします。 HKさんのオタワ在住の息子さんによると、トロントにいるもう一人の息子さんが、今、オタワに向かっている(トロントーオタワ間は車で4時間弱かかる)、彼が葬儀云々をしきるので、現時点では彼がいないのでどうしようも出来ないので、HKさんの遺体を朝まで預かって欲しい、朝方、葬儀に関して明確にし、ホームに電話連絡をするから、ということでした。家族間の「パワー」の争いがあるのかしらん?と思いつつ、それ以上の突っ込みがせず、私は息子さんからの朝の電話連絡を待つことにしました。


その後・・・じつはこの晩、フロアのスタッフィングは、カオスでした。

1)パートのE
2)派遣会社からのM
3)オリエンテーションを終えたばかりの新卒介護師、S。

2)と3)の介護師さん、二人とも一生懸命がんばってくれましたが、入所者さんの名前、顔が一致せず、入所者さんの「特徴、気をつけてモニターしなければいけない入所者さん」を把握していません。
頼りになるのは1)のEのみ。 Eはベーシックな事は大丈夫なのですが、たまに具体的に「ああして、こうして」とガイドが必要なんです。 

HKさんはEの担当ウィングでした。 私が遅れた業務を取り戻すため、バタバタ施設内を駆け巡った後、ふとHKさんの部屋の様子に気がつきました。 室内が雑然としているのです。
医師が死亡診断をした後、普通は、亡くなった入所者さんの寝巻き、おむつを買え、寝具を整え、部屋の中もサッと整頓します。 HKさんは亡くなった時と同じ寝巻き、汚れたオムツのままで、ベッドサイドの灯りはギラギラとついたまま。 

ああ、やはりE、言われなければ、やらないだろうとは思っていたけれど・・。

Eはちょっと難しいところがあります。以前、私は、Eが入所者さんのオムツを交換し、汚れたオムツを開いたままの状態でなんと!入所者さんの部屋にあるシンクに放り投げたのを目撃しました。 その際に「シンクに汚れたオムツを放り投げないように、占用の汚物用にくず入れに速やかに入れるか、とりあえずベッドの隅でオムツを丸めて、それから汚物入れに入れるように話したのですが、これ、Eには理解できなかったようなんです。 室内のシンクは入所者さんが洗面、歯磨き、入れ歯を洗ったり、時には水を飲んだりします。 そういった場所に汚れたオムツを置いても、Eはなんら問題ないと思っていたみたいなのですよ。Eは、衛生状態が先進国並みに整った国の出身ではないので、こういった清潔観念だとか、インフェクション・コントロールだとか私達が「普通」に思っていることが、彼女にとっては「普通」ではないのかもしれません。 

乱れた寝巻き、汚れたオムツのままのHKさんの遺体。 私は、HKさんに申し訳なくなりました。

「HKさんを今夜、綺麗にした?」と私はEに尋ねました。

「えっ? でも、彼女、死んでいるでしょ? 何でオムツを取り替えなきゃいけないの?」 そう言ったE。 


彼女に遺体にも尊厳があるということを、どうわかってもらえるでしょうか?いや、彼女なら、考える前にきっと、私に言われたからやらなきゃ。、くらいにしか考えていないだろうな・・。



コ メ ン ト

アナタガタヨリ!?

(長いです、すみません)
他の人を尊重しつつどう接して日々生活するか、どう自分を律し制して生きるか・・・
Topiさんの職場は、そういうことを毎日問われているのですね~?
母が同じような施設で世話になっていて痴呆状態ですが、どこで生活しても
本人がどうあれ、あるべき尊厳を認めるということが居心地に大きな違いがあります。
万一の時も、本人にはなすすべがないのですから、遺体をきれいにして
その後誰に会ってもいいように気持ちよくしてもらいたいものですもの。
これは知識として、人と動物の違いであり、「自分がしてほしいことを人にもする」
という聖書的な教えですよね。
キリスト教国では聖書的な考えで生活していると思い込みがちですが、
実際は聖書の教えの通りではなく、広まった時にその地の土着宗教と融合しているので
大きく変化しているのです。だから本当の聖書的な創造者の教え、
人を造られた方の正しい知識や生き方がゆきわたることを私は願っています。
なんにしろ、Topiさんがすさまじい毎日の中に一本筋の通った、人への思いやりを
忘れない(看護師ゆえ?)懸命な働きをしておられる姿に励まされています。
疲れすぎて、ご自身が壊れてしまいませんように・・・・・^^;
うちも6歳のまるこ(猫)が元気ですが、はなとフィラフィー(デシタッケ?)によろしく!

ぜひ「おくりびと」のDVDを見て欲しいですね。
香港やマカオでは、字幕で上映されてました。

中国でもそうですが、死んだら遺体は
お金になるものって考え方で、焼いたら
証拠がなくなるとかで、お金になるまで
ずっと保管されてたりします。

私はおくりびとを見て、いろいろ考えましたよ。
やっぱりキレイして見送って欲しいですね。

Re: アナタガタヨリ!?

スズキさん
お褒めの言葉(?)を頂いて、なんだか照れちゃいます。テレテレ。
「自分がして欲しいことを人にする」 これ、私も介護師さんに話したことがあるのです。
以前、トイレに行きたい、といっている入所者さんに差し込み便器(ってご存知かな?)を使わせようとした派遣会社のスタッフがいたのです。
この事実を私は後日上司から知らされ、その後、私が「ちょっと・・・」と思っている介護師さん数名に質問を投げかけたことがあるのです。「トイレに行きたい」と頼んでいるのに、便器を使えと言われたら、自分だったらどう思う? トイレに行きたいのに、オムツにしろ、といわれたらどう思う?もし、入所者さんが自分の親だったら、どういったケアをする?
こうした質問をし、相手に考えさせる機会を与えてみたんですよ。そうしたら、その介護師さん達の入所者に対する説仕方が、とても穏やかになったんです。 

そうそう、入所者の権利ですが、実はね、法で定められているのです。 この「権利」がなんらかの理由で得られてないと思ったり、満足するレベルではない場合は、日本でいう「厚生労働省」に入所者、入所者の家族が報告して、省から調査がくるのです。 (日本ではこうした権利が法で定められているのか私はわからないのですが。)

施設の80%のスタッフは亡くなった方が葬儀会社にひきとられるまで、どういったケアをするか、というのを理解しているのではないかな?という印象があるのですが、ちょっと抜けてたり、ぼうっとしていたり、自堕落だったりするスタッフは、具体的に「ああして、こうして」と言われなければ腰を上げないですねぇ。 実は、Eの件があった後、フルタイム、パートの介護師さんと「亡くなった後のケア」についてミーティングしました。 ミーティング参加者全員は 私の期待している入所者が「亡くなった後のケア」を理解していてくれたのでホッとしました。 信頼できるスタッフの場合は私が指示しなくても、何をしたらよいかを理解、実施してくれるので助かるのですが、そうでない場合は、物事を噛んで、含めるように説明しなければなりません。  

お気遣いありがとうございます。私、体力と健康にあまり自信がないので、セルフコントロールして私生活と仕事のバランスをとりたいと思っているんです。でも、これがなかなか難しいんですねぇ。 でもね、今夜から4日オフなので、ちょっと充電しますね♪ スズキさんの猫ちゃんは6歳なんですね、まるこちゃんはどんな猫ですか?(興味深々) フラフィーもはなも元気ですよ。近日中に我が家のにゃんこさんをブログに画像をアップしますね♪

Re: タイトルなし

まおまおさん
おくりびと、私が里帰りしたとき、日本で話題になっていましたが、私はいまだ観ていないのです。 なんでも来月あたりオタワのマイナー映画館で上映されるらしいので、チャンスを狙って観にいこうと計画しているのです~。  死体を綺麗にして棺に納める人のことを「おくりびと」というのでしょうか? 私の田舎には、葬儀屋さんとは別に、死体を綺麗にして、それから宗教に見合った衣類を着せてくれる専門の人がいるんです。 それがね、家族や親類の前で行われ「パフォーマンス」のようで、お経を唱えている間にするんです。 まおまおさんのブログで中国の葬祭に纏わるエントリー、覚えています。あれはちょっとびっくりしました。  そこまでするのか?と思ったのですが、中国ではそれが「普通」なのでしょうね。 

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Author:Nikki
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猫とつつましく、北米で生活しています。

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